うつにっき -うつ病の治療きろく-

うつ病の治療や過去の振り返り、新しい生き方の模索などを記録していくブログです。

本田選手のツイートに思うこと②

 先日、サッカーの本田圭佑選手のツイートに関しての記事を書きました。

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  内容については、本田選手のツイートは一般論としては理解できるけど、あえて若者の自殺に関するニュースに対してのコメントとしては、自殺するまで追い詰められた人にとっては一般論は通用せず、これでは自殺予備軍は救えないのではないか、配慮に欠けているのではないかといったことを書いています。

 このツイートに関しては、やはり精神疾患の方が多く取り上げられていたことから、多かれ少なかれ、精神疾患の方にとって感じる部分があった内容だったのだと思います。

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 少し時間が経って、本田選手に悪意は無く、もっとみんなに前向きになって欲しい、素晴らしいことはたくさんあるということを知ってもらいたかったのと、苦しい環境にある自分自身へのエールとしてツイートしたんじゃないかなと冷静に捉えることができました。

 確かにどうにもならない状況で苦しんでいる方々への配慮が足りなかった部分はありますが、短文で真意やニュアンスが伝えにくかったというものあると思います。

 また、うつ病になると、そういった冷静な捉え方ができず、簡単にダメージを受けてしまうというのも改めて感じました。恐らく、本田選手を含めて、普通に人にとっては、こんなことで傷ついたり、気にしてしまったりというのは想像しにくいことなんだと思います。

 何一つ攻撃的な内容が書かれたツイートじゃなかったんですけどね。でもダメージを受けたのも事実。難しいですね、上手く受け止めていくのは。

 このツイートについては、賛否両論があったそうですが、本田選手からは、短文で真意が伝わらなかったことと、配慮に欠けたことを反省した上で、補足したいと以下(一部抜粋)のようなメッセージを公式サイトに綴っています。

ツイッターでは言葉足らずで本意が伝わっていないのと、繊細な内容であるのに配慮に欠けた部分があると自覚し反省して、ここで想いを共有したいと思います

メッセージとして伝えたかったのは『死なないでほしい』、『生きていればいつか良いことがある』、『良しとする基準は自分が作ればいい』、『出来ることを見つけて少しずつ進んでほしい』ということなんです。

 両親に感謝するべきという言い方は、僕の想像を超える虐待を受けて、深く傷付いてる方には当てはまる言葉ではなく配慮を欠いてしまったと反省しています。正直言って自殺を考えるくらい深く悩んでいる人の気持ちはわかりません。ただ本気で、そういう人達に自ら生きようと思ってもらえないものかと感情移入しているのも事実です

僕が伝えたいことは、外的要因であれ、自分であれ、命を絶つまで自分を追い込んではいけない、ということです。確かに努力しても上手くいくとは限らないですし成功するとも限らない。しかし努力すると必ず何かしらの成長をします

周りが決める成功や基準に左右され、周りが行う追い込みや圧力が理由で『自分を不必要に追い込まないで』欲しいんです。自分に出来ることを続け、自分の成長を実感し、自らを褒めてあげる。自分で基準や成功を決めればいいんです。自分自身こそがどんな状況をもプラスに変えられる唯一の味方なんだと信じて、一歩を踏み出してもらいたいと願っています。

  一部省いた部分がありますが、それはあえてです。この本田選手のメッセージから、本人には悪気が無く、心から多くの人に幸せになって欲しい、死なないで欲しいと願っていることは良く伝わってきました。

 でも、精神疾患への理解はやはり無いんだなということも良く分かりました。これはうつ病である私自身が被害妄想なのか、精神的な脆い状態であるからそう思っただけで、本田選手が悪い訳でも無ければ、精神疾患の方が悪い訳でもありません。

 一つ言えるのは精神疾患の方が生きている世界(精神状態)は、健常者の方には到底理解のできない世界であること、そして、知らない間に傷つけてしまうことがあることです。これは、精神疾患の方が被害妄想を感じることで、健常者の方を傷つけてしまう可能性があるということも意味しています。

 本田選手の言う努力というのは自分なりに精一杯という意味で、精神疾患の方もみなさん必死で生きておられる方が多いので、本当ならそれで良いんだと思います。でも、こんなんじゃなダメだ、自分はこんなもんじゃないはず、どうして頑張れないんだと自分自身を認められなかったり、責めてしまって、傷付けてしまうことが多いように感じます。少なくとも私はそうです。

 自分自身が自分の一番の味方でいてあげられること。自分自身を認めてあげられるようになることで、心が軽くなっていくんじゃないかなと思っているので、急には無理ですが、少しずつ変わっていけると良いなと思います。