うつにっき -うつ病の治療きろく-

うつ病の治療や過去の振り返り、新しい生き方の模索などを記録していくブログです。

うつ病になって転職しようとして失敗した話

去年の5月ごろ、1回目のうつ病を発症。

 

職場への不満、昇進、部署異動、妻の妊娠が

非常に悪い形で重なったのが原因と思われる。

 

職場への不満については、

当時はワンマン経営で数年前からパワハラが横行しており、

管理職はみんなトップの顔色を伺いながら

仕事をしているのをひしひしと感じていた。

 

仕事が回っていないのにも関わらず、

残業禁止令が出され、サービス残業をしながらも

納得できない質の仕事をこなす日々。

 

給与水準も決して高くなく、

残業代が出ないとなると納得できるレベルではない。

 

仕事が好きだった私だったが、

気持ちも待遇面でも不満に思い始め、

今の職場で仕事をしていけるのか、

それが幸せなのか疑問に感じていた。

 

そんな時期に以前の部署の仕事を

専門にやっている企業が数年前から

中途採用をしていることを知り、

興味を引かれていた。

 

今の職場と比べると、職員数はほぼ同等であるが、

事業規模はけた違いに大きく

給与面などの待遇も非常に良く、

専門性も高いので定年後の仕事にも困らない。

 

欠点は、通勤が遠くなることぐらいだろうか。

人間関係を一から築き直すのは大変にも感じるが、

今の職場の人間関係も残るものは残るし、

新たに人間関係が増えることはプラスになると感じていた。

 

 

そんな矢先に昇進と、畑違いの部署への異動。

異動先は非常に人数が少なく、部下は3人。

3人とも年上で50代と60代。

 

私が30代半ばなのに比べると、

かなりの年上ばかり。

1つ指示をするのにも非常に気を使う。

思い通りにならないことも多かった。

 

 

以前の部署では退職者や異動者が

多かったこともあり仕事が回らなくなっていた。

 

その時に比較的大きな仕事を抱えていた私は、

サービス残業しながらなんとか進めていたので、

異動があっても容易に引継できるようにとは考えていなかった。

 

そんな余裕は無かったし、

さらにサービス残業をしてまで、

あるかどうかもわからない引継の準備をするのは

馬鹿らしいと思っていたところもあった。

 

唯一、当時の上司や人事にはこんな状況で

自分が異動になれば大変なことになるということは

伝えていた。それくらいしかできなかった。

 

しかし、意に反したタイミングで異動。

回らなくなった以前の部署に残された人たちは、

当然、私に助けを求めてくる。

 

多くは組織の問題だとは思っているが、

私も異動する可能性は絶対に0にはならないのに、

引継がスムーズにできるようにしていなかった後ろめたさはあった。

 

異動の内示が出てから1週間ほど。

出来るかぎりの引継資料を作成したが、恐らく焼け石に水。

自分が取り組んでいたのはそんな簡単な仕事ではない。

 

そんなことで私が新しい部署に異動してからも、

休みの日に手伝いに行くことになった。

 

新しい部署は土日が定休では無かったので、

平日の休みの日に手伝いに行くことで週6勤務に。

 

新しい部署ではまだまだ勝手が分からず、

手探りで仕事を進めていくが、全然進まない。

また、役職が上がったことによる

プレッシャーや部下を思い通りに動かせないストレス。

 

以前の部署に手伝いに行っても、

自分がするのはみんながつまづいている

ややこしい部分ばかり。

 

手伝いに行く日以外にもメールや電話で

質問が頻繁に来る。

 

家に帰れば妻がつわりが酷かった時期だったので、

家事もいろいろとこなさないといけない。

 

 

そんなこんなをしているうちに様子がおかしくなってきた。

頭の中が整理できない。良いイメージが沸かない。

身体が酷く疲れるのに夜寝られない。

早朝に恐怖で目が覚める。食事ものどを通らない。

 

後から思い返せば4月の下旬ころから予兆は出ていた。

恐らく気力と体力が残っているうちは、

消耗しながらも何とかやれるのだろう。

 

だが、6月に入ったころには

自力で職場に行くことができなくなっていた。

 

そして、近所の心療内科にて受診した結果、

うつ病により休職することに。

 

 

休職して楽になるかと言えばそうでは無かった。

自分の役割が果たせなかった強い自責感が加わり、

しばらくはさらに症状は酷くなった。

 

薬が効き始めるのは3週間ほどが必要らしく、

仕事を休んでから2週間ほどは

ベッドから出るのも無理な状態だった。

 

それ以降も午後に起きてきて、

家でぼ~っとしているものの、何もできない日々。

 

休み始めて2カ月が経った。

少しずつは回復しているが、

復帰して職責を果たせるレベルからは程遠い。

 

その頃、自分の生き方を振り返るうちに、

自分が行きたい企業があるのに

我慢しているからではないかという気持ちが出てきた。

 

うつ病治療中は人生の大きな判断はしてはいけないのが原則。

このことはどんな治療法の本やサイトにも

良く書かれているので、十分に理解はしていた。

それでもチャレンジしないと治らない気がした。

 

医者にも相談したうえで採用試験の受験を決意。

その後は非常に回復が早くなった。

 

職場にも復帰し、その1か月後には人事の配慮もあったのか、

降格と同時に経験したことのある部署へ移動になった。

 

採用試験の方は順調に選考が進み、

30倍弱の倍率を突破して内定を得ることができた。

今までの自分の実績からすれば、

ほぼ確実に内定を貰えると思っていた。

 

とはいえ、今までの自分の経歴や能力、興味などが、

絶妙にマッチしたからこそ内定を貰えたのであって、

採用されたくても簡単に雇ってくれる企業ではない。

 

部長になれば年収1,400万とか、課長で1,000万とかそんな待遇。

キャリア志向が強かった当時の私にはこれ以上のものは無かった。

 

内定を貰ったときは自分の気持ちに向き合って、

行動に移して本当に良かったと思っていた。

 

 

でも、思い通りにいかないのが人生なのだろうか。

仕事のトラブルから再び体調を崩し始める。

 

絶対に再発だけは避けたいという気持ちとは裏腹に

日々体調は悪化していく。

 

どうしてこんなタイミングで悪化するのか。

以前の自分であれば、こんなことで崩さなかったはず。

こんなにも私は脆くなってしまっていたのだろうか。

 

そしてついには寝付けない、頭が回らない、

食事が取れない、不安に支配されるなど、

うつ病発症時と同じ状態に。

 

そう、最悪なタイミングでうつ病を再発してしまったのだ。

 

こうして、4月まで残り2カ月ほどを残して、

転職は断念することになった。

 

転職予定先には内定辞退となってしまい、

現職場には再び休職することになり迷惑を掛けてしまった。

 

行きたかった企業への転職は辞退したことにより、

恐らく、もうチャンスは無いだろう。

 

今は復職して2カ月が経ったが、

毎日を過ごすのが精一杯な状況。

 

私の夢はこのような形で挫折してしまった。

新しい夢は見つけられるだろうか。

 

私の心の中は焼け野原になってしまったようだ。

時間は掛かるだろうが、

再び一歩ずつ踏み出していこうと思う。

 

 

Netflix火花お題「夢と挫折」

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