うつにっき -うつ病の治療きろく-

うつ病の治療や過去の振り返り、新しい生き方の模索などを記録していくブログです。

うつ病による休職直後の状況を振り返る

 私は今までにうつ病により2回、それぞれ3カ月休職しました。そのどちらにおいても休職後に症状が一気に悪化しました。それまでは何とか仕事に行けていたはずなのに、休職後はしばらくベッドからも出られなくなったのです。

 いろんな方のブログなどを読ませていただいている限りでも、休職や退職、休学後に症状が一気に悪化しているケースが非常に多いように感じます。そのことについて少し整理して、同じような状況で苦しんでいる方へのメッセージにもなればいいなと思います。

 休職後に症状が悪化した原因としては、①極限まで気力や体力を振り絞っていた状態から緊張が解けたため、②職場の人に迷惑を掛けてしまったことや自分の評価(≒価値)が落ちてしまったことを考えてしまうため、の大きく2つに分けられるのかなと考えています。

 1つ目については、重要な仕事などが控えている時には緊張感から案外ハードな日々を送っていても何とか体調は持つものですが、それが一段落してホッとすると、ゆっくりできるようになったのにも関わらず、あっさりと体調を崩したりということは良くあることだと思います。これに似た、もっと深刻なことが休職直前には起きているのではないかと思います。

 みんなに迷惑を掛けたくない、自分の仕事はきちんとやらなければという責任感によって、自分の体力や気力を限界まで振り絞って、何とか仕事に行けていたものの、完全に尽きてしまったからこそ、休職という判断をせざるを得ない状況になったのだと思います。

 以前は体調不良でも無理に仕事に行くことが多く、39℃の熱が出ていた時でも職場にさえたどり着けば何かできると考えて、休まずに仕事に行っていたタイプでした。それがうつ病を発症してどれだけ頑張っても仕事に行けなくなってしまった。今から思えば本当に無理してしまいました。

 そこまで自分を追い詰めて、消耗してしまったのだから、体力や気力が戻るのに数日程度ではとても難しいのかもしれません。私の場合は寝たきり状態から脱するのに1ヶ月ほどを要しました。

 2つ目の職場の人に迷惑を掛けてしまったことや自分の評価(≒価値)が落ちてしまったことを考えてしまうというのは、必要以上に自分を責めてしまうと、精神的な自傷行為になってしまいますが、私の場合はこれも1カ月ほど続きました。

 確かに職場に迷惑を掛けてしまったり、自分の評価が落ちることは事実です。そしてそれはもちろん良いことでありませんが、このことを希死念慮まで飛躍させてしまうのがうつ病の恐ろしいところです。もう死んだ方がいいんじゃないのかと本気で思っていた時期もありました。ただ、これは認知の歪みによるものということが、今からならよく分かります。

 逆の立場だったらそこまで思うでしょうか。確かに職場の誰かが長期休職となると大変ですが、それを無事に凌げば評価も上がります。予定が狂ったりすることや大変だと思うこともあると思いますが、休職している人にというより職場環境を作っている組織に向く気持ちの方が大きい気がします。

 一緒に働いてきたのですから、心配したり、元気になってほしいなという気持ちも当然あると思います。ここはうつ病になる前にどのような立ち振る舞いをしてきたかで気持ちは大きく変わるかもしれません。

 好きで休職したわけじゃなく、体力や気力に限界が来てしまった、パフォーマンスが到底出せない状態なので休まざるを得なくなった。働けるものなら働き続けていた。これは事実だと思います。

 うつ病の急性期は非常に深刻な状況でとてもまともに働ける状態ではないと感じているのですが、本人も含めて、精神疾について理解が進んでいないところがより自分を苦しめる原因になっているようにも感じます。

 誰か1人抜けてもなんとか回るのが、会社であり、家族であり、世の中です。また、長い間生きてきて、たった1回や2回の出来事で全てを失うわけではありません。心配してくれる家族や友人、同僚も今までの自分があったからこそ支えてくれるんです。

 急性期の状態で何か役に立とうと無理をしても、本当に何もできません。これ以上無理ができないくらいに弱ってるはずです。それなら、まずは心配(どこまでいってもしてしまいますが)せずに、ゆっくり休んで、本当に充分元気になってから頑張るのが一番の近道です。

 時間は掛かるかもしれませんが、焦らずにゆっくり、一歩一歩。後退するときもあってもいいと思います。急性期には休むことが一番大切です。必ず良くなりますので安心して休んでくださいね。